肺塞栓と肺梗塞の症状、治療法

肺塞栓は、塞栓子によって肺血管系の循環が
阻害される病気です。

塞栓子には、血栓や、骨折により放出される脂肪組、
空気などがありますが、多くは血栓です。

地震の避難所生活で問題になる
エコノミークラス症候群も肺塞栓です。

肺梗塞は、肺の血管内(肺動脈)に塞栓子が詰まり、
詰まった先の組織が壊死する病気です。

肺梗塞は、血栓による肺動脈の閉塞が原因で
起こることが多く、なかでも下肢深部静脈血栓が
原因の約75%を占めています。

これは、足の静脈内で固まった血栓や塞栓が
移動して、肺動脈に詰まることです。


■肺梗塞の症状

肺梗塞には慢性と急性があります。

慢性の場合は、ほぼ無症状の場合もありますが、
かるい呼吸困難、息切れ、咳などの症状が出ます。

急性の場合は、突然の胸の痛み、呼吸困難、
頻呼吸(呼吸回数が多いこと)が、主な症状です。

そのほか、低酸素血症や、血痰、発熱を起こすこともあります。

低酸素血症とは、体内の酸素が欠乏している状態で、
高山病も低酸素血症です。
症状としては、頭痛、発熱、下痢、嘔吐などがあります。

肺梗塞は、重症になるとチアノーゼを起こしたり、
最悪の場合は死に至る、恐ろしい病気です。


■肺梗塞の治療

肺梗塞の治療は、慢性か急性かなどにより、
様々な治療法が使い分けられています。

・下肢ストッキング
血栓予防に使用されます。
入院患者や手術の患者など、血栓ができやすい状態の方に
着用していただき、下肢の静脈の血の流れを改善させ、
肺塞栓・肺梗塞の予防を行います。

・抗凝固治療
血栓がこれ以上固まらないように、薬物を使用します。
合併症として出血しやすくなります。
抗凝固薬のワルファリンカリウムを服用しているときは、
納豆などのビタミンKを含む食事をしないように
注意する必要があります。

・血栓溶解
血栓を溶解する薬剤注入し、血栓を溶かして消失させる方法です。
新しくできた血栓に有効な場合がありますが、
必ずしも溶けるわけではありません。
合併症として出血傾向があります。

・血栓除去
カテーテルで吸引する方法や、
手術で肺動脈内の血栓を直接取る方法があります。

カテーテル吸引は、程度の軽い肺梗塞や
小さな血栓に対して行われる治療法です。
肺動脈内に細い管であるカテーテルを挿入し、
そこから血栓を吸引したり、溶かしたりします。
手術よりは身体にかかる負担は小さいです。

手術は、肺動脈を切開して、肺動脈内にある血栓を取り除きます。
確実な方法ですが、人工心肺装置を装着するため、
身体にかかる負担も大きいため、
命にかかわるほど重症な場合に行います。

・静脈フィルター
下肢などにできた血栓が心臓へ飛ばないよう、
静脈内にフィルターを入れる治療法です。
静脈内に穿刺したカテーテルでフィルターを入れるため、
身体への負担が小さいです。
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