月別アーカイブ

前立腺肥大症と検査方法

男性は、中高年になると排尿トラブルが多くなります。

下記のようなトラブルはありませんか?
思い当たる節があるようでしたら、前立腺肥大症の可能性が高いです。

・尿の勢いが弱い
・ひんぱんにトイレに行きたくなる
・いきまないと尿が出ない
・排尿の途中で途切れてしまう
・排尿後もスッキリしない
・尿が漏れてしまうことがある

とはいえ、前立腺肥大症が疑われるからと言ってすぐに医療機関を
受診しなければならないというわけではありません。

前立腺の肥大は加齢による老化現象によるものであり、良性の病気のため、
日常生活に不自由がなければ、すぐに受診する必要はありません。

ただし、前立腺肥大症が進行すると、尿が出なくなる「尿閉」を起こしたり、
腎臓の機能が低下したりすることもあるので、油断は禁物です。

夜間なんどもトイレに起きて睡眠不足になったり、ひんぱんにトイレに
行きたくなるので長時間の移動ができないなど、日常生活に不便を感じたら
泌尿器科を受診しましょう。


◼︎前立腺肥大症とは

前立腺は男性特有の臓器で、排尿と生殖に関わっています。

前立腺肥大症は、前立腺の細胞が増殖し、前立腺の大きさが増す病気です。
前立腺は膀胱の下に、尿道を取り巻くような形で存在しているため、
ここが肥大すると膀胱と尿道を圧迫し、排尿トラブルの原因となるのです。


◼︎前立腺肥大症の検査方法

前立腺肥大症が疑われる場合、下記のような検査を行います。

1.自覚症状の検査
国際前立腺症状スコア(IPSS)で、最近一ヶ月の排尿トラブルの
度合いについて聞き取り調査を行います。

チェックの結果、軽症で、日常生活を送るにあたって
特に支障がない場合、特に治療は行わず、経過観察をすることもあります。

国際前立腺症状スコア(IPSS)はネットで簡単に検索できますので、
あらかじめご自分の症状の度合いを確認してみてもよいでしょう。

また、受診前に3日〜1週間の”排尿記録”をとり、持参すると
診断に役立ちます。

排尿記録とは、排尿した時間と量、水分やアルコールの摂取時間と量を
記録したものです。

排尿時や漏れたときの状況、尿意の切迫感の有無、残尿感の有無など
気になることも記入しましょう。

排尿記録により、水分の摂取と排尿パターンの関連を把握できるため、
排尿トラブルへの対策もとりやすくなります。

排尿記録用の用紙は、インターネットでダウンロードできます。


2.尿検査
尿の濁りや血尿の有無、尿中の組織や成分、細菌の有無などを調べます。
尿検査により、前立腺の周辺にある腎臓や膀胱、尿管、尿道などの
臓器の状態がわかります。

また、「尿流測定」といい、尿を感知するセンサー付きの便器に排尿し、
尿の量や勢い、排尿時間を測定することもあります。

尿検査は、前日に飲食したものに影響されることがあるため、
前日は暴飲暴食を避けましょう。


3.直腸内指診

医師が人差し指を肛門に差し込み、直腸ごしに前立腺の形や大きさ、
硬さや痛みの有無などを調べる検査方法です。

前立腺がんの場合は硬い腫瘤に触れることがあるので、
前立腺がんと前立腺肥大症の大まかな鑑別が可能です。

心理的に最も抵抗の大きい検査方法で、羞恥心から検査を拒否する方も
いらっしゃいますが、医師にとっては毎日行っている検査で、
何千人、何万人と診ている日常茶飯事の検査です。

病院によっては、タオルをかけてもらったり、専用の検査下着を
準備しているところもあるため、どうしても恥ずかしい方は、
事前に問い合わせ、きめ細やかな対応をしてくれる医療機関を
選んでも良いでしょう。

検査を受けるコツは、口を軽く開き、肩の力を抜いてリラックスし、
軽くいきみます。

検査時間は1~2分で終了します。
緊張して体に力が入っていると、痛みを感じることもあるので、
できるだけリラックスするように心がけましょう。

なお、痔を患っている方は、事前に伝えておきましょう。


4.超音波検査

超音波検査はエコー検査とも言われ、弱い超音波を体に当て、
前立腺の状態を画像として映し出して検査を行います。
前立腺の大きさ(体積)を測定できるため、直腸内指診では困難な
前立腺の肥大状況を評価することができます。

超音波検査では、超音波を発信する装置の当て方により、下記の2タイプの
検査方法があります。

・経腹超音波検査‥超音波の発信機をお腹の上から当てます。

・経直腸超音波検査‥肛門から発信機を入れ、直腸越しに超音波を前立腺に当てます。
 前立腺により近い位置から超音波を当てるため、経腹超音波検査より画像が
 鮮明になる利点があり、前立腺癌の発見も期待できます。


5.MRI(磁気共鳴画像法)検査

MRI検査とは、強い磁石と電波を使い、体内の状態を断面像として映し出す検査です。
ベッドに仰向けに寝た状態で、ベットごと磁石の埋め込まれた大きなトンネルの中に入ります。

X線を使用しませんので放射線被曝はありません。
特に痛みもないため、閉所恐怖症の方以外には、楽な検査です。
ただし大きな音がするため、驚かれる方もいらっしゃいます。

また、強い磁石を使用するため、心臓にペースメーカーを使用している方は検査ができません。
骨折の治療などのため、体内に金属が入っている方は、部位によっては検査が可能です。

MRI検査では、前立腺の大きさや形、尿道の閉塞状況、膀胱の圧迫度合いなどを
調べることができ、特に前立腺がんの疑いがあるときの診断に用いられます。



| 2015年01月20日 | その他の病気 | 編集 |
Copyright (C) 病気ガイド ~気になる病気の症状・治療法を簡単解説~. All Rights Reserved.