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食道静脈瘤② ~食道静脈瘤の検査と治療方法~

■食道静脈瘤の検査

食道静脈瘤の診断のために、下記のような検査を行います。
食道静脈瘤を発症する方の9割は、肝硬変が原因のため、
肝硬変の病歴があるかどうかも診断に重要です。

〇上部消化管内視鏡
いわゆる「胃カメラ」です。
食道静脈瘤の大きさや形態、色調などを確認でき、
診断の第一に用いられます。
静脈瘤は白⇒青⇒赤と症状が進むため、
赤色の静脈瘤は大変危険です。

また、出血している場合は、出血源が確かに食道静脈瘤からで
あるかどうかも確認できます。

〇X線検査
食道造影で、粘膜の隆起等を確認します。
バリウムを飲んで行うX線検査です。

〇門脈造影
血管へ造影剤(血管を写す薬剤)を注入して、X線を用いて
その様子を観察する検査です。
造影剤の注入前後をX線撮影し、コンピュター解析で、
血管だけを観察することができ、側副血行路(新たに形成されるた
血管の迂回路)の状態を確認します。

〇CT、MRI
CTやMRIでも、側副血行路の状態を確認できます。


■食道静脈瘤の治療法

食道静脈瘤の治療は、予防的治療と、出血時の治療があります。

〇予防的治療
内視鏡で食道静脈瘤を観察し、青色や、赤色の場合に
予防的治療を行います。
静脈瘤の消失を目的として行います。

・門脈圧下降薬vesopressinの持続点滴
vesopressin(パソプレシン)は、血管収縮作用があり、
内蔵血管を収縮させることにより、門脈圧を低下させます。
ただし、合併症として狭心症、除脈、心筋梗塞、高血圧、
尿量低下などがあり、特に腎障害や心筋障害をもっている
方への投与は禁忌とされています。

・内視鏡的硬化薬注入療法(EIS)
食道静脈瘤内にエタノールアミン、周囲にエトキシスクレロールなどの
塞栓剤を注入し、引き起こされた炎症と随伴する肉芽形成で
再出血予防を図ろうとするもので、効果は一時的なため、
繰り返し行う必要があります。
また、潰瘍の合併に注意する必要があります。

・内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)
金属製ループや軟性ループを用い、内視鏡的に静脈瘤を正常粘膜も含め結紮し、
消去する内視鏡的結紮術です。
簡単な手術のため、最近普及してきました。
ただし、単独では再発することが多いため、硬化療法と併用することが多いです。

・手術療法
食道離断術が行われます。
中下部食道周囲の血管郭清、食道離断再縫合を行い、脾摘、腹部食道、
胃噴門部血行遮断を行います。


〇出血時の治療
食道静脈瘤が破れて出血した場合は、出血性ショックで
生命の危険もあるため、緊急を要します。

1.まず、出血によるショックを避けるため、輸液・輸血などの
  救命処置を行います。

2.容体が安定したら、バゾプレッシンとニトログリセリンの
  静脈内投与により、門脈圧を低下させて、止血を図ります。

3.大量に出血している場合は、バルーンを鼻から挿入して
  静脈瘤が破裂した部分を圧迫止血します。
  再出血が見られなくなってから、管を抜きます。
  長時間使用すると、圧迫により壊死を起こすため、
  バルーンによる止血はあくまでも一時的なものです。

4.一時止血が得られたら、内視鏡検査を行い、出血部と
  出血の程度を確認し、EISやEVLで確実に止血します。


食道静脈瘤は、かつては最初の出血で多くが死亡する大変危険な疾患でした。
現在は治療法も進歩し、出血が致命的となるのは、止血しにくい
進行した肝硬変の方です。

しかし、現在においても死亡率は高いままです。
といいますのは、食道静脈瘤は単独の疾患ではなく、多くが肝硬変などの
肝臓の疾患が原因となっているため、出血そのものが命を左右するのではなく、
原因肝疾患の重症度が、予後(見通し)に密接に関わります。

また、上記の治療を施しても、止血が不十分な場合は、
緊急に外科的手術を行います。
この手術では、門脈系から大静脈への血流を迂回させる流れを
作ることにより、門脈圧を低下させ、出血を減少させることが目的です。
しかし、緊急手術にまで至った場合、死亡率は25%と高いです。

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